2015年5月30日土曜日

笛吹川ヌク沢左俣右沢~甲武信岳

平成27年5月29日 曇り

メンバー:坂本・友人2名

6月でまだ水も冷たいかとは思ったが、今年の雪の量、前日までの天候を考えヌク沢に決めた

29日の朝出発し、道の駅みとみに車を止めた

ここからヌク沢までは西沢渓谷を歩いて20分くらいで着く

森林セラピー基地でもあるので看板や道標が多くあり迷うことはない

入渓地点はヌク沢橋か近丸新道を1時間ほど行った1300付近の堰堤

堰堤は登山道でこえて、そこから右岸に降りるが足場が悪いので注意

ヌク沢橋から近丸新道までの沢は堰堤が多くまきが多いとの情報のため登山道を使用し入渓した


7時に登山道に入り8時に入渓

ここから700mほどの沢登になるが、大滝までは大きな滝はほとんどなく、ナメ滝やナメが多い


この日は予想通り水量も少なく水温は低いが慣れてしまえば平気だった

しかし、極力身体の中心は濡らさないようにした

大滝までは何カ所か沢が分かれる場所があったが、地形図と高度計があれば問題ない

大滝手前で50mほどの滝を登ると、大滝下段が前方に現れる

下部は初心者でもフリーでもんだいなくいける

そして中段



約200mの滝

水量がなく登りやすかったが、一部きわどいところもあった

ルートは中央やや右側から取り付き中央寄りに直上し、1ピッチ登った左岸の灌木でビレイ

残地ハーケンは流されてほぼない

2ピッチ目は右岸上部へトラバースし灌木でビレイ

草付きを少し登り上段へ

グレードはⅢかⅢ+くらいだが水量で変わる

そして上段


右岸草付きからのまきがルートだが、フリーで滝を登ることも可能

上部を抜けると沢は細くなりつめとなる


つめは破風山から甲武信岳への登山道に上がるが、大滝を向けてすぐに上がるのもいいが沢を

1900m付近までつめてから上がると短くてよい

2250m付近の登山道に上がり、ここから甲武信岳は1時間かからないくらい

甲武信小屋にデポし山頂へ


15:15分到着

下山は、近丸新道から徳ちゃん新道を経由し約3時間

18:25分駐車場着

12時間の山行だったが、沢から甲武信岳の頂に行け楽しい山行となった

初級者のグレードアップに最適な沢であると感じた

2015年5月23日土曜日

水無川本谷 沢登り

5月23日(土) 晴れ

メンバー:坂本・長谷川・松浦・廣井・野戸・河合・河邉(長谷川友人)

ルート:戸沢~本谷沢~塔ノ岳~源次郎沢~戸沢


定例山行で初となる沢登りに行ってきました

10:00戸沢スタート

天気は快晴、本谷沢までの歩行で汗をかくほどでした


本谷沢を遡上してきます

すぐにF1


ここは左から巻いて通過

水はちょうど良い冷たさでした

F2からはみんなエンジン全開となり、沢をつめる

ルートファインディングは自由

しかし、みな水の中をひたすら登る






冷たさに体力を奪われても日向で休めば元気となる


F8は崩壊が酷く、登ろうかと試みたがホールドがもろくすぐ崩れた

ハーケンも効きそうにないし、プロテクションも取れそうにないので素直に巻く


そして、F9を通過し、200m程樹林帯を登ると表登山道に到着

タイム約3時間

14時前の遅い時間なのに山頂には多数の登山者がいるし、まだまだ登ってくる

日照時間が長いからいいかもしれないが、やはりリスクが少ない明るいうちに下山できるように

登るようにしたい

我らも人の事は言えないが、少々到着が遅いのでは?と感じた

山岳遭難が増える理由が少しわかった





下山は、花立小屋を過ぎた1100m付近から源次郎沢に下降した

16:00頃戸沢到着

着替えをすると、数名がヒルにやられていた

丹沢のヒル被害は年々その範囲を拡大している

何とかしたいものだ

何はともあれ、沢登りを楽しみ充実した1日となった

本谷沢は初心者にもってこいの沢だと思う

今後も部の初心者入門コースに使えそうだ

2015年5月22日金曜日

五龍岳G2稜の予定が遠見尾根―2015春合宿その2

 GWの定例山行で精鋭部隊が利尻にアタックしている中、ゆるーく五龍岳は遠見尾根を登ってきましたので、報告します。


日程:5/1(夜行)~5/4
メンバー:河合(CL)、長谷川、野戸、幾田(紫明登高会)


 5/2(晴れ)
 3:00にテレキャビン乗場着。7:00に起床しパッキングをする。毎度のことであるがK御大は自身のザックに入りきらないほどの大荷物である。多くの共同装備を振り分けられ私の95Lザックは今回もフル活用である。

 8:30テレキャビン乗車。GWの初日とあって登山者、スキーヤーで大賑わいである。アルプス平駅を8:55発。9:20地蔵の頭。とにかく日ざしが強く暑い。多くの登山者と一緒に抜いたり抜かされたり、いやほとんど抜かされながら高度を上げていく。10:50小遠見。
仲良く休憩

 13:10大遠見と西遠見間の稜線上にテント設営。我々のほかには3張のテントがあった。多くの人は五龍小屋に泊するようだった。

 持参したビールでとりあえず乾杯後、明日のルートの確認をする。予定ではG2に取りつくはずであったが、全く雪がついておらず青々としたハイマツがのぞいており、ほとんど藪こぎとなるため時間が無駄にかかりダルい。また取りつきのルンゼ付近の雪渓にはざくざくと割れ目が入っておりだれる危険がある、との2点から今回はG2は見送ることに決めたのであった。しかし他パーティーの記録を見てもGWではG2には雪がないと書かれていることが多かった。今後行くのであれば5月では遅いということなのか。夕食はしゃぶしゃぶ(生肉!)を食べ18:00就寝。


 5/3(晴れ)
 2:20起床。ホットドリンクを飲み、長谷川と野戸だけ3:00発。河合御大と幾田さんは40分遅れで出発したようだ。日の出前だが非常に暖かく雪も全然しまっていなかった。白岳への登りの途中で一度雪崩の音を聞いた。こんなじかんにもだれることがあるのか。G2行ってなくてよかった。
 3:55五龍山荘着。多くのテントが張られていた。ここから岩が露出し完全に夏道の様相であったので一時アイゼンを外した。4:40日の出。山頂で見るつもりだったが間に合わなかった。白馬方面がオレンジ色に染まっていき大変美しい。山にきてよかったなあと思う瞬間である。最後の登りで雪壁となっていたため再度アイゼンを装着。

 
 5:15山頂着。立山剱方面に視界が広がる。南に目を移せば薬師、水晶、槍まで多くのピークを望むことができる素晴らしい景色だ。山頂で後発の二人を待ち、結局1時間15分ほど滞在していた。

 
 
8:50に幕営地まで戻り、ひたすらごろごろする。本日中に帰れよとも思えるが、帰るのもなんだか惜しいので・無駄に時間を過ごした。非常に日ざしが強く日陰でないと寝られないほど暑かった。カクネ里からの雪崩を何度も聞いた。15時から時間をかけて夕飯を準備し16時夕飯。トマトベースのポトフだったがベーコンのだしが旨かった。17:40就寝。


5/4(曇り)
 3:45起床。夜から天気は悪化し朝はガスであった。撤収し5:45発。8:05アルプス平駅着。帰りは大町の薬師の湯により帰宅。大きな渋滞もなくスムーズに帰れた。良い天気と無駄な一日に付き合ってくださった先輩方に感謝です。
 



2015年5月18日月曜日

富士登山訓練

日時:5月17日(日) 晴れ

メンバー:坂本(CL)、松浦、廣井、河合

ルート:富士宮口


【16日】

夜行で17日から24時間開通となる富士宮五合目駐車場に向かう

駐車場に着くと結構な数の駐車量で少し驚き、込み合うかと思った

テント、車内泊に分かれ就寝する


【17日】

朝4時半に起床し準備を開始する

外は明るく、すでに多くの人が登山を開始していた

見渡すとBCが多くいた

この日は、雪も凍っていないし天気も良く富士山の条件からしても絶好のBC日よりだった

来週末でもBCは出来ると思うが、今年は雪が少ないので岩の露出は多くなると感じた

登山道は、9合五勺から山頂までが雪で覆われていたがアイゼンは不要な程度の雪だった

ただし、朝一は凍る可能性もあるので気をつけたい

ルートとしては、6号付近から雪渓を登り7号から山頂までは夏道を登った

特に難所もなく問題なく山頂へ行けた





この日はゆっくりと登っていたため、剣ヶ峰まで6時間半、お鉢周り1時間半ほどかかった

しかし、我らが御大は時間はかかるもしっかり行程をこなし、年から考えれば本当に大したもんだ

山頂の剣ヶ峰の石碑は埋まっていましたが、お鉢の雪も少なく問題なく回れました




帰りは1時間半雪渓をひたすらシリセードとグリセードで降りてあっという間に駐車場でした

いやはや、総合的に良い訓練が出来て嬉しい限りでした

久々の3000m級だったが3時間ほどの睡眠時間にもかかわらず高度障害も出なかった

ゆっくり歩くことが大事と実感した

高所での行動時間から言うと仮想モンブランには最適でした

本番までに後2~3回は登って準備を万全にしたいです









2015年5月6日水曜日

利尻山・東北稜-2015春山合宿その1

 日本の最果て、北海道の利尻山へ行ってきました。
 当初は国内でも最難クラスと言われる南稜が目標でしたが、いろいろ検討した結果、バリエーション・ルートの一つである東北稜へ。


日程:2015年4月29日(水)~5月5日(火)
メンバー:坂本リーダー、伊藤、松浦、上野(か)


一日目(4/29)晴れ
 羽田集合、松浦隊員が若干寝坊するも(笑)四人揃って一路、稚内へ。
 国内の山へ行くのに飛行機を使う機会もそうそう無く、まさに遠征と言った感じです。
 20kg近い大型ザックを機内に預け、2時間弱の空の旅。途中、鳥海山や八幡平など雪を頂いた東北の山々が眼下に見えた。
 稚内からはフェリーで利尻島へ。
 初めて見る洋上の孤高の峰はやはり崇高なイメージでした。
 上陸後、坂本リーダーのてきぱきとした手配で、タクシー確保、警察への登山届提出、食料買い出しを一気に済ませ、登山口のアフトロマナイ沢へ向かいます。
 この日は林道を少し上がった標高100m付近にテント泊。利尻は北海道でありながらヒグマがいないので助かります。














二日目(4/30)晴れ、強風
 朝食後、出発。少し歩くと雪が出てくる。
 林道が大きく右に曲がる所から大きな涸れ沢を横切り、正面右手の尾根に取付きます。
 このGWは日本全国、雪が少なめのようでここ利尻も例外ではなく、予想以上の軟雪とブッシュでした。
 そして標高700mぐらいの所でいきなりの利尻の洗礼!物凄い強風が吹き荒れます。
 利尻は独立峰で、さらにこの日は低気圧の通過である程度は覚悟していたのですが、身体ごと倒され、まともに歩けません。
 後日、町の人に聞いたらこの時の下界の風速は毎秒18m。標高700mではおそらく20~25mはあったでしょう。(ちなみに台風の定義は毎秒17m~)
 それでも自然にできた雪洞に避難し様子を窺いながら、ホフク前進のようにして高度を上げていきました。
 細いスノーリッジ、ブッシュ混じりのトラバースなどを坂本リーダーの積極的な判断、伊藤隊員の圧倒的なパワー、松浦隊員のアグレッシブなコース取りで越えていき、この日は標高1,400m付近まで。
 三本槍と呼ばれる尖った三本の岩頭の脇の窪地を掘り下げてテントを張りました。
 頭上には利尻の雪稜、眼下には大海原。本州の山ではなかなか味わえないロケーションです。
















 



三日目(5/1)晴れ
 昨夜は再び強風に吹かれ、テントが吹き飛ばされそうな一夜でしたが何とか無事。本日はいよいよ頂上アタックです。
 細いスノーリッジを越えていくと、「門」と呼ばれるこのルートの核心部です。
 脆い岩の凹角を伊藤隊員が大きなザックを背負ったまま、ロープを引っ張っていきます。
 「門」を越えると巨大なローソク岩。利尻ならでは特異な風景に目を奪われます。
 懸垂下降で右側の谷に25mほど降り、あとは頂上まできつい傾斜の雪面を交替でラッセルしながら登っていきます。
 そして頂上。天候に恵まれ、360度の展望が広がります。
 標高は2,000mに満たないものの緯度が高く、また海抜0からの登りなので、素晴らしいスケールと高度感です。
 最高峰の南峰まで足を運び、再び風が強く冷たくなってきたので下山開始。
 雪がグサグサに腐った一般ルートの北稜を下り、途中から沢に入って尻セードなど楽しみました。
 その日は麓のキャンプ場まで一気に下山。温泉で汗を流し、夜は登頂成功の至福の一杯です。


























四日目(5/2)曇り、強風
 この日は予報どおり強風。利尻山の上部は不気味な笠雲に覆われています。
 午前中は港の近くにあるペシ岬を散策、午後は読書、洗濯など休養としました。
 今日も山の上にいたら強烈な「利尻の風」を受けていたことでしょう。坂本リーダーの的確な判断に感謝です。



















五日目(5/3)晴れ
 本日はレンタサイクル(ママチャリ)で利尻島一周(約55km)へ。
 強い海風に若干喘ぎましたが、途中「利尻ラーメン」を味わいつつ、東西南北、様々に形を変える利尻岳のルートを観察しました。



















六日目(5/4)曇りのち雨、強風
 強風によるフェリー欠航を恐れ、早めに稚内へ移動。さようなら、利尻。
 稚内ではレンタカーで日本最北端の宗谷岬、白鳥が多く生息する大沼などを見学しました。(大人の遠足?)
 その後、入浴・買い出しをし、市街裏山にある森林公園キャンプ場で、北海道「最後の晩餐」です。
 野生のエゾジカに見守られながら東屋での一夜でしたが、夜半から強い風と雨で、けっこうキツいビバークとなりました。


七日目(5/5)晴れ
 お土産の利尻昆布をいっぱい買って横浜へ。
 これまでの心労が重なったか、稚内-千歳間のプロペラ機では坂本リーダーがまさかの体調不良になりかけたが、羽田に着く頃にはまた回復。
 特に大きな怪我もなく、全員無事登頂という一定の結果を残せました。ありがとうございます!





 
 










【利尻・ザ・ムービー】




上野(か)・記