2016年4月28日木曜日

2016.3.27~28 爺が岳東尾根~鹿島槍が岳~赤岩尾根縦走

新年度が始まり、皆、新たな環境で新しい生活を迎えているかと思いますが、日々楽しめておりますでしょうか。昨年度末、とても良い山に出会えた山行があり、このブログでの報告を待っている方がいると聞きましたので、Nリーダーが報告できるようになるまでの間、代わりに仮報告することにします。(記録:部員H)

 メンバー:Nリーダー、H
行程:3月27日 鹿島山荘~矢沢の頭~爺が岳~冷池山荘(テント泊) / 3月28日 冷池山荘~鹿島槍ヶ岳南峰~冷池山荘~赤岩尾根~鹿島山荘


(27日)
前の晩に車ピー事件があったものの、すっきりと起床した。

朝一番で予想外の急斜面を登ることになったが、山岳部的にこなし、稜線にでた。途中、明らかに後発の軽装備の2人組に追い越されたものの、10時半頃には予定していたP2付近のビバークポイントについてしまっため、Nリーダーの判断で、本日中に爺が岳を超えて、冷池山荘まで行くこととなった。
N「Hさん、なんとかなりますよね?」・・・H「行くしかないよね~」(心の声:やはりそう来たか!あぁ~どうか自分の体力がもちますように!※)
※注釈:Nリーダーは、山を愛する青年である。話を聞くと普段鍛えているわけではないはずなのに、長い手足を生かすと同時にとても体力があり、重い荷物を持っていても歩くスピードが早いのだ。

この時期としては、例年より明らかに雪が少ないのだろうが、そのせいで雪原から顔を見せることになった岩稜が、山をより立体的に見せて美しい山様を見せてくれた。Nリーダーいわく、「焼岳の次に何度も登っている山だが、こんなに素晴らしい日は今までなかった」とのこと。矢沢ノ頭を超えると剱岳方面をはじめ、360度北アルプスの山景を楽しむことができた。

そして、青い空と白い鹿島槍ヶ岳は、本当に美しいと思った。見とれすぎてか、Nリーダーが途中で雪面から落ちて見えなくなった!が、無事に復帰し、冷池山荘の屋根裏の斜面にテントを張ることとなった。










(28日)
想定より1時間遅い出発となった。昨晩、小屋を囲む木すらはっきり見えないくらいガスっていたが、朝には月や星が見えるくらいすっきりと晴れていた。

青い月明かりから徐々に赤い朝焼けで空が照らされるようになってくると、振り返る爺が岳や迫りくる鹿島槍ヶ岳も、一緒に色を変えてその美しさをさらにましていった。Hは山岳部に入って10年、素晴らしい景色にいろいろ出会ってきたが、5本の指に入る美しさだと感じた。ふと、「山も人と同じで、いろんな顔を持っている。出会いも多分偶然だし、何度も会ってみないと本当のところわからないものだ。」と思った。

Nリーダー、Hともに満足するまで山の写真を撮りまくっていると、次第に東の空からガスが上がってきた。その景色も美しかったが、赤岩尾根が見えなくなる前にテント場へ戻り下山することにした。ただ、下山の道はまた想像以上に長い道のりであった・・・。