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2018年2月6日火曜日

鋸岳縦走@南アルプス

 お正月明けの連休前半、2018年の登り始めということで、南アルプスの鋸岳へ縦走バリエーションに行ってきました。
 
日程:2018年1月6~7日
メンバー:上野、廣井
目標:正月太りの解消?

一度行ってみたかった冬の南アルプス。
近くは目の前の甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳から、遠くは北アルプスまで見通せる澄んだ冬の青空の下、爽快な縦走を楽しめました!


■1/6 戸台駐車場(11:00)~角兵衛沢出合(12:50)~角兵衛沢大岩(15:30)
 
早朝、上野車で相模大野にてピックアップしていただき、出発。
登山前日に限って仕事が・・・というあるあるの罠にはまり睡眠時間は数時間、ねむい・・・zzz

南アルプスには何度も来ているものの、今回の登山口、戸台は初めて。駐車場には冬にも関わらず異様なほど沢山の車があり、「こりゃ鋸岳も渋滞か(そもそもテント場は空いているのか!?)」と心配になった。駐車場には長野県警が常駐、登山届を提出して、ちょっと焚き火で暖まってから出発。

北沢峠方面と鋸岳への分岐となる角兵衛沢出合までは長い河原歩き。長い、とにかく、長い。
雪がなくゴロタむき出しの河原を2時間ほど、プチ徒渉を何度か繰り返しながら無言で進む。河原脇には凍ったお手頃そうな小滝も点在しており、アイスクライミングを楽しむのにもよさそう。







角兵衛沢出合からは、徐々に険しくなる樹林帯とゴーロの急登を本日のネグラである大岩下まで2時間ほど。翌日の縦走部分しかよく調べていなかったため、急登への覚悟が足りなかった・・・切れそうになるメンタルを夕食への期待でつなぎ止め、がんばって登る。

大岩下のテント場はせり出した岩が屋根のようになっており、地面も平らで、水作りに不可欠な雪もそれなりにあって超快適。

しかも、ガラ空き。
いつぞやの城山バトルランナーを彷彿とさせる超常現象、戸台ですし詰めだった車の主たちは一体どこへ行ったのだろうか。何はともあれ、貸し切りはうれしい。 



テントを建て、Hさんから託された食材を早速調理。
しかし、託されたはいいものの、どの素材同士を組み合わせて調理すればいいのかわからない。
 これはやばいぞ。テントの中に食材を並べて悩みに悩んだ結果・・・(あまり食にこだわりのなさそうな登攀部長と)ちょっとお料理の苦手な食当代理の、最高の素材と最低の腕による夕食がこれだ!!!!!!
これはハンバーグにすべきか
スープに溶かすべきか・・・

【step1】とりあえず、だしが出そうだから椎茸を茹でてみた。
【step2】なんかゴージャスになりそうだから野菜を入れてみた。
【step3】お肉も食べたいから餃子の具を肉団子にして入れてみた。
【step4】ラーメンがあったので、ラーメン入れてみた。

これで合っているのかわからないけど、めちゃめちゃ美味しかった!!
Hさん、ありがとうございましたm(_ _)m

美味しいごはんで満足した後は雪を溶かして翌日の水を作り、早々に就寝zzz・・・



■1/7 角兵衛沢大岩~角兵衛沢のコル~第1高点~小ギャップ~鹿窓
     ~中岳(第3高点)~大ギャップ~第2高点~中ノ川乗越~熊穴沢~戸台駐車場

4時半起床、昨晩の食材の残りをテキトーに混ぜて作った野菜&ホタテ春雨の朝食を食べ(これもうまし!)、6時半にテントを撤収。夜中はかなり冷え込みシュラフカバーは霜だらけ、少々風の音も聞こえていたけれど今日は無風ピーカンで絶好の登山日和。

  
テント場から角兵衛沢のコルまでは長いガレ場の急登。雪が少なく、中途半端に雪とゴロ石の混ざった斜面で非常に歩きづらい。斜面を3分の2程登ったあたりから雪が増え始め多少歩きやすくなってきたけれど、すでにバテバテ。8時40分、ようやく取付きの角兵衛沢のコルに到着。
疲れたよ~。
待ってください~汗

角兵衛沢のコル
  
角兵衛沢のコルから鋸岳の1つめのピークである第一高点までは20分ほど。コルまでのガレ場と打って変わり(というかコルまでがシンドかっただけに)、なだらかで歩きやすい。
9時10分、第一高点到着。甲斐駒や仙丈はもちろん、八ヶ岳や中央アルプス、北アルプスまで、360度のパノラマビュー!!!

ぼちぼち行きましょう~


  
第一高点からが鋸岳縦走の核心部。
甲斐駒に向かうギザギザの稜線、コルに幕営していたらしい先行パーティの3人組が見えた。

薄っぺらい稜線

第一高点下の雪庇を越えて・・・いよいよ、“鋸の歯”に突入!


まずは、小ギャップの懸垂下降。




小ギャップの登り返しは、ちょっと、いや、大分いやらしい鎖場。
もう少し雪があれば前爪のキックステップでサクサクいける気もするが、雪が少なくて嬉しくない。岩は全体的にノッペリで、薄雪の下はアイゼンの爪をかける場所があるのかないのかよく分からず。暑いので化繊のインナー手袋1枚にしてしまったため、鎖も滑って上手く掴めない(自業自得)。苦労してなんとか突破。

核心の鎖場
 
核心は鎖場下部のワンポイントだけで後は特に恐ろしいところはなく、稜線上の細いリッジに少々神経を使ったものの、岩場好きにはたまらない楽しいギザギザ稜線歩きが続く。


トレースさん、ありがとう

10時20分、鹿窓。なんでこんな穴が空いたのかなあ(不思議)。
夏道は鹿窓を潜って行くが、冬はそのままリッジ上を進んで第三高点へ。

鹿窓


二つ目のピークだけど「第三高点」
 
第三高点の次は、大ギャップの懸垂下降。
雪の状態を考慮し、本来の(よく記録に出てくる)懸垂支点よりもかなり上部から懸垂下降となる。ところどころ、支点のスリングが残っていたので今年の懸垂のトレンドはこっちなのかもしれない。3、4回懸垂して大ギャップの谷底へ降り立つ。 



雪に埋もれた谷底を登り返し、大ギャップの最高点から今度は反対側のルンゼへ下る。
下りの斜面は南面に当たり、雪はほとんどなくボロボロ。滑らないよう慎重に進み、これで合っているのかと不安になるまで降りきったところから登り返して、12時45分、第二高点到着。

これにて縦走終了、おつかれさまでした!!

第二高点にて
横浜市役所山岳部、今年もよろしくお願いいたします

(この後、再びガレ場と河原を暗くなるまで歩いて戸台へ下山。ガレ場長すぎ・・・) 



【総括】
今回は3日目が悪天予報のため計画を短縮。
景色もすばらしく楽しいコースなので、次はぜひ甲斐駒まで行ってみたいな。
上野さん、ありがとうございました!



2017年3月5日日曜日

冬の秩父・赤岩尾根から両神山

 少し日が経ってしまいましたが、漢(おとこ)三人、秩父の両神山へ行ってきたので報告します。

日程:2017年1月29日(日)前日発日帰り
天候:晴れ
メンバー:松浦、野戸、上野
行程:起床4:30-赤岩橋・出発5:45-赤岩峠6:45~55-赤岩岳7:20~25-P49:00~10-P110:40-八丁峠11:10~20-西岳12:10-両神山14:05~25-上落合橋17:15


 今回行く赤岩尾根から八丁尾根の継続コースは知る人ぞ知るマニア向けのコースで、戸隠、妙義と並んで三大藪岩バリエーションの一つ。
 長老?の私(上野)は今まで単独で冬に二回このコースに挑んでますが、いずれも時間切れで途中敗退しています。
 今回同行してくれる若手二人は、この正月に冬富士に登ったばかり。
 二千mにも満たない藪山ではヌルいかなとも思いましたが、ミニ北鎌風?の味わいなのでそこそこ楽しめるかなと思いました。


 両神山は辺鄙な所にあり、横浜から日帰りではキツいため前日発。
 圏央道開通になり若干早くはなったようですが、相変わらず高速を下りてから長いです。
 登山口の適当な所にテント泊。野戸料理長のおいしい夕飯、それぞれ持ち寄ったお酒を腹に納めて明日に備えます。


 翌朝、暗い内に起床、出発。
 まずは廃村の間を通り抜け、樹林帯の道を最初のポイント赤岩峠まで。
 今回、先頭は若手二人に任せましたが、早くもパワー全開。付いていくのがやっとで、この先どうなることやらと不安でした。


 赤岩峠からはバリエーションの様相なので、ここで一応ヘルメットとハーネスを着けることとします。
 雪はそこそこありますが、アイゼンはまだ。珍しいことにまだ新しいトレースがあり、ルートファインディングが必要とされるコースなだけに、これは予想外の出来事。

 尾根を少し登り樹林帯を左にトラバース。雪のルンゼ、そしてちょっと細い岩のリッジを辿っていく。
 「これで一般ルートですかぁ?」と野戸隊員がボヤくが、ロープは出さず良いペースで進む。
 そして最初のピーク赤岩岳に到着。木陰越しに上州の鄙びた山並みが続いている。


 

 その先の岩峰が、一応このルートの核心か。
 正面突破はⅢ級の岩登り、やや左のFIXロープ沿いにも行ける。チャレンジャーの松浦隊員は正面、堅実派の野戸隊員と長老は後者を選ぶ。
 「まっちゃん、落ちないでね。(笑)」と思いながらも、FIXロープの方も一部垂直でけっこう悪かったです。


 さらに続く1,583m峰では、南側スラブ状の岩場を登っていく。
 ピークからは一旦高度を下げ、尾根は続く。登り返した所が樹林帯の中のP4。
 ここまでで赤岩尾根のようやく半分。八丁尾根から両神山までまだまだ長いです。



 さらに登って下りて登って下りてを繰り返し、野戸隊員がやや不機嫌になる。(笑)
 うーん、山岳部らしくて、なかなか楽しめるコースだと思うのだが。


 ちょっとしたチムニーなども越えてP2に到着。
 その後、安易なトラバースを選んでしまい、赤岩尾根で最高の展望地P1を飛ばしてしまったため、ここは引き返してキッチリ登っておく。
 丹沢とほとんど同じ標高ながら、周辺には街が無く、なかなか遠くまで来た感があります。


 6時間弱かかって、ようやく中継地の八丁峠に到着。
 ここからエスケープして下山もできますが、当然のことながら続行です。


 赤岩尾根は藪と岩とルートファインディングのコースでしたが、八丁尾根は藪とルートファインディングが不要になった分、大きな岩の段差と鎖場が続きます。


 体力的にも精神的にもヨレてきましたが、もうここまで来たら両神山の頂上までたどり着かない限り帰れません。(明日は仕事です。)
 またまた登って下りて登って下りて・・・を繰り返し、ようやく両神山の山頂に到着。
 いや、ほんと長かったです。


 一休みしてから、いよいよ下山。この先も一般ルートではなく、最後までバリエーションです。
 とりあえず下山コースの目途はついたものの、途中から急勾配の不安定な雪の下りとなり、何やら様子がおかしいです。
 凍った滝なども出てきて、こんなに悪い所を下るのかと思いましたが、松浦隊員が見事なファインプレイ。正規ルートである赤布を見つけました。


 しかし、それでもこの下りが延々と長い!
 ネットの記録では無雪期なら1時間~1時間半と聞いてましたが、話が全然違う。
 正直言って、ここで夕暮れに掴まりヘッデン残業となったら、けっこう悲惨な状況だったでしょう。
 何とか夕暮れ前に安全地帯の林道に降りられて、ホッとしました。


 積雪期の赤岩尾根から両神山は、ネットで見てもそうそう記録は無いはずです。
 若い二人が引っ張ってくれたおかげと感謝しております。

 また自虐的な(?)山へ行きましょう!

 (上野・記)  

2016年4月28日木曜日

2016.3.27~28 爺が岳東尾根~鹿島槍が岳~赤岩尾根縦走

新年度が始まり、皆、新たな環境で新しい生活を迎えているかと思いますが、日々楽しめておりますでしょうか。昨年度末、とても良い山に出会えた山行があり、このブログでの報告を待っている方がいると聞きましたので、Nリーダーが報告できるようになるまでの間、代わりに仮報告することにします。(記録:部員H)

 メンバー:Nリーダー、H
行程:3月27日 鹿島山荘~矢沢の頭~爺が岳~冷池山荘(テント泊) / 3月28日 冷池山荘~鹿島槍ヶ岳南峰~冷池山荘~赤岩尾根~鹿島山荘


(27日)
前の晩に車ピー事件があったものの、すっきりと起床した。

朝一番で予想外の急斜面を登ることになったが、山岳部的にこなし、稜線にでた。途中、明らかに後発の軽装備の2人組に追い越されたものの、10時半頃には予定していたP2付近のビバークポイントについてしまっため、Nリーダーの判断で、本日中に爺が岳を超えて、冷池山荘まで行くこととなった。
N「Hさん、なんとかなりますよね?」・・・H「行くしかないよね~」(心の声:やはりそう来たか!あぁ~どうか自分の体力がもちますように!※)
※注釈:Nリーダーは、山を愛する青年である。話を聞くと普段鍛えているわけではないはずなのに、長い手足を生かすと同時にとても体力があり、重い荷物を持っていても歩くスピードが早いのだ。

この時期としては、例年より明らかに雪が少ないのだろうが、そのせいで雪原から顔を見せることになった岩稜が、山をより立体的に見せて美しい山様を見せてくれた。Nリーダーいわく、「焼岳の次に何度も登っている山だが、こんなに素晴らしい日は今までなかった」とのこと。矢沢ノ頭を超えると剱岳方面をはじめ、360度北アルプスの山景を楽しむことができた。

そして、青い空と白い鹿島槍ヶ岳は、本当に美しいと思った。見とれすぎてか、Nリーダーが途中で雪面から落ちて見えなくなった!が、無事に復帰し、冷池山荘の屋根裏の斜面にテントを張ることとなった。










(28日)
想定より1時間遅い出発となった。昨晩、小屋を囲む木すらはっきり見えないくらいガスっていたが、朝には月や星が見えるくらいすっきりと晴れていた。

青い月明かりから徐々に赤い朝焼けで空が照らされるようになってくると、振り返る爺が岳や迫りくる鹿島槍ヶ岳も、一緒に色を変えてその美しさをさらにましていった。Hは山岳部に入って10年、素晴らしい景色にいろいろ出会ってきたが、5本の指に入る美しさだと感じた。ふと、「山も人と同じで、いろんな顔を持っている。出会いも多分偶然だし、何度も会ってみないと本当のところわからないものだ。」と思った。

Nリーダー、Hともに満足するまで山の写真を撮りまくっていると、次第に東の空からガスが上がってきた。その景色も美しかったが、赤岩尾根が見えなくなる前にテント場へ戻り下山することにした。ただ、下山の道はまた想像以上に長い道のりであった・・・。