2014年5月19日月曜日

富士山高所訓練

2014年5月17日(土)(16日夜行) @富士山(高所訓練)

■ 天気:快晴(9合目から上はやや強い風)

■ メンバー:河合、坂本、長谷川、野戸、廣井

■ ルート:富士吉田口~山頂(往復)


【山行報告】

夏休みのモンブラン登山に向け、富士山へ高所訓練に行ってきました。
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前日のうちに夜行で吉田口への入口、スバルラインゲート前へ。
ゲートが開くのは朝6:30なので、朝まで車で仮眠。

5:30 起床
就寝時には我々の他に一台しか止まっていなかった車が、後方にズラリと列をなして並びゲートが開くのを待っている。
外国からの観光客が多かった。
朝食を食べ終わる頃、ちょうどゲートも開き、5合目の吉田口へ。

6:50分 吉田口5合目駐車場を出発
オフシーズンなので夏のような賑わいはなく、朝早い時間のため売店も閉まっているものの、それなりに観光客が集まっている。
さすが、富士山。

天気は快晴、歩きはじめるとすぐに暑くなった。
7合目まではほとんど雪もなく、夏道のジグザグ道を歩く。

私たちの他にも、スキーヤーが沢山登っていた。

7合目の小屋あたりから雪が増えてきたため、アイゼンを付ける。
夏道を外れ、トレースに従って直登するところもあるが、雪質は安定しておりアイゼンがよく効く。
特に難しいところはなく、こまめに休憩を取りながら順調に8合目へ。

10:50 8合目付近
8合目あたりから、眠気や体調不良を覚えるメンバーが筆者を含め数名。
車中泊や仕事の疲れからか、軽い高所障害(高山病)に罹ったと思われる。
本番では体調管理をしっかりしよう!

時折、上から落石が斜面をすごい速さで転がり落ちていく。
アイゼンが効くとはいえ、この急斜面ですばやく避けるのは難しい。運次第の印象。

下を振り向くと、裾野まで広がっているかに見える真っ白い斜面、河口湖はもちろん、丹沢までよく見える。
なかなかの絶景!
 写真: 8合目付近
 
8合目を過ぎると山頂に最も近い山小屋の御来光館、9合目の鳥居、山頂の久須志神社などがはっきりと見えてくる。
しかし、近いようでなかなか近づかない。やっぱり富士山は大きいなあ。
9合目を過ぎると、急に世界が変わった。
斜面の雪がカチカチにクラストしており、足の向きも考えながらしっかり蹴り込まないと足元が安定しない。
強い風も吹いている。
耐風姿勢を練習した後、河合さんの指示で、ゆっくり確実に、慎重に歩みを進める。
夏道は風が強いため、9合目の鳥居まで左の斜面を巻きながら直登した。
 
ほとんどのスキーヤーは9合目で引き返したようだった。

13:30 登頂

疲れたけど、気分最高!
小屋の陰で風を避けながら、剣ヶ峰を眺めつつのお茶タイム。
今回は時間がないので、お鉢周りはまた次回に持ち越し。
ラムレーズンチーズとサラミ、おいしい。天国。
 
他の登山者に記念写真を撮ってもらい、下山開始。
下りは安全のため、9合目の鳥居あたりまでザイルを使用。安全第一。
 
19時にスバルラインのゲートが閉まるため、安全なところまで下りたら後はやや急ぎ目に下る。
途中、外国のパーティとすれ違った。「8合目でビバークする」とのこと、かっこいい。
17時半過ぎ、吉田口駐車場に着いた。
 
御殿場でお風呂に入り、足柄サービスエリアで夕食を食べ、帰宅。
 

写真: 山頂
 

 
≪memo≫
モンブラン本番を想定させる、充実した中身の濃い訓練ができました。
 
9合目から上のクラストした雪面は、いわゆる「登山」とは何かが違う、別の領域、別の世界を感じさせるものでした。これが厳冬期だったら…もはや想像もできません。
初めて経験するタイプの斜面で、正確なピッケル・アイゼンワークの重要さを身を持って実感しました。

一つの山でこれだけ多くの雪質、環境、技術を経験し、学ぶことのできる富士山。
国内外を問わず、観光客からクライマーまでみんなが楽しめる、魅力的な山だと思います。
 


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