日程:7/16、17
メンバー:K御大、N
本格的な夏山シーズン到来ということで、昨年からK御大にさかんに要望していた沢登りを計画。御大が以前釣りに興じすぎ時間切れで敗退したというナルミズ沢へ。実は泊りの沢登りは4年前の恋ノ俣以来。初めて釣竿も購入し、楽しみにして当日を迎えた。
いつものように前日夜出発。翌1時半土合着。天気予報では7月の三連休は曇り雨。明日も天気はよろしくないようだ。車の中に蚊が入ったようで寝苦しい夜だった。
16日6:00起床。雨はしとしと降っている。御大は「沢はやばいから帰るか」とか言っている。おいおいと思いつつ、少し止むのを待つ。ゆっくり準備し7時ごろ発。雨なので車に積んであったブルーシート(4キロくらい)を持っていったのは今思えば誤りだった。入渓するといきなり結構な水量。沢靴で歩くこと自体久しぶりで濡れた岩は滑りそうで、歩きづらい。しばらく行くとハナゲの滝である。なるほど、二俣に分かれて落ちる水が鼻毛に見える。普段の水量であれば右岸沿いを水流から離れて登れるそうだが、この日は右岸ギリギリまで水が迫っていた。
ハナゲの滝 |
しばらく登ると白毛門沢出合であった。釣竿を取り出ししばし、釣り。私は釣りは全くの初心者のため仕掛けセットなどを買っていたが、御大曰く「そんなおもちゃじゃつれない」と。御大の重いガン玉をもらいセット。しばらく待ったが、この雨だしそもそも東黒沢に魚がいるかも定かではないし、あきらめて出発。相変わらず水量は多く普段であれば直登できるであろう滝もすべて巻いていく。しかしがんばって歩速を維持しまあまあのペースで進む。
全ての滝は巻ける |
地図を読む御大 |
二俣 |
いくつかの二俣があり、その都度地図を見て確認をする。普段の水量であれば容易に判断できるのだろうが、この日はどちらも水量が同じくらいで判別が難しかった。結構高度を稼ぎ、最後の急傾斜のヤブ漕ぎ経て12時頃稜線上に出た。しかし、下降する沢が見当たらない。地形図と照らし合わせると目指すウツボギ沢の乗越は北西に見える。どうやらかなり右に詰めてしまっているようだ。武能岳とかいう山から南へ伸びる尾根に出てしまっている。ここから稜線上をヤブ漕ぎしながら進むのは現実的ではないので、登ってきた隣の沢を下降し登り返した。がしかし、乗越の高度を過ぎても斜面が終わらず、再び間違いに気づく。乗越と同じ高度を保ったままヤブの斜面をトラバースし乗越を目指す。笹をかきわけかきわけもってきたくそ重いブルーシートを呪いながら進み、15時ウツボギ沢の乗越に着。やっとで着いた。
その後は黙々とウツボギ沢支流を下降。二人とも足がヨレておりスリップに耐えられない。御大はかなり激しくこけて心配したが大丈夫そうなので無視して進む。16時半ウツボギ沢出合着。先着者は1パーティー居た。担ぎあげてきたビールを回し飲みした後、テント設営。持て来たブルーシートはあまり役立たず。薪を集めようと試みるも、よく幕営されているのか全くない。釣りを試みるもやはり釣れない。特にすることがないためすぐ就寝。
やっとでウツボギ沢出合についたー |
17日6時起床。天気は良さそうである。だらだらと朝飯をたべ7時半発。大石沢出合までは登山道を使う。大石沢の出合は大きな釜となっており時間があれば釣竿を取り出したいところ。しかし今日は先が長いためスルー。いよいよナルミズ沢へ入渓。あれ?アプローチ長くないか?結構体力つかっちゃってるぞ。
ここから魚止めの滝までいくつか小さい滝が続く。天気は小雨が降ったり止んだりで安定しないが美しい渓相である。瀞となっているところでへつっているときに危うく長されそうになった。やっぱり安全に巻くのがよさそう。二俣を過ぎるとナメとなり水量も少ない。周りは草原で明るく気分がよい。源頭で一人2ℓずつ給水し草原の踏み跡を烏帽子岳コルを目指して詰める。さすが天国のツメと呼ばれるだけあり美しいところだ。12時コル着。コルからジャンクションピークまで道はなく再度笹のヤブ漕ぎとなる。いつのまにか天気は回復し暑い。JPへの最後の直登はきつかった。
美しい流れ。けど油断は禁物 |
まだまだ現役 |
二俣にて私N |
天国のツメ |
JP14時着。一時間ちかく余分にかかってしまった。ここから朝日岳・笠が岳・白毛門とまあ、これだけでも結構充実した縦走になりそうなコースを経て下山しなければならない。一般縦走路となるので快適だが、ここまでで相当な疲れが溜まっておりペースは上がらない。だらだら休みながら歩いて17時白毛門。ここから厳しい降りだ。完全に足の力は失われており、私は木の根で一度激しく転倒。腕をすりむいてしまった。K御大よりむしろ私のほうがヘロヘロとなり、ヘッテンを出すか出さないかぎりぎりの明るさの中、19時半過ぎ下山。
コルから |
当初の想定を裏切り体力的にかなり厳しい登山となり、夏山シーズン一発目のトレーニングに良い山行となった。沢登りをする上で生じるストレスなどよい経験となった。ナルミズ沢自体は素晴らしく美しい沢だった。次行くときは朝日岳から下山したいけど。
K御大はさすがですね!この藪漕ぎパワーが北鎌で活きたのですね(^^) 坂本
返信削除